今回は、ちょっと真面目な話。
先日、ニュースをみていて驚愕した。
それは東日本大震災で被災された方の住宅ローン返済の返済猶予期間が終了し、順次返済が始まるというのだ。個人だと数千万、法人で工場投資とかだと数億なんてのもあるかもしれない。
え?復興もままならず、まだ元の生活に戻れていない人たちに対してその対応なの?とかなり憤りを感じてしまった。
確かに借りたものは返すのは当然です。
でもさ、その返済計画って震災前のものなわけで、新しい生活のための借金も考えると二重ローンになってしまう。
震災で生活基盤を奪われ、家族を亡くした人もたくさんいる中でのその仕打ちは生き地獄だ。もし私がその立場だったらどうなってしまうだろう。
「私有財産の形成に税金を使う事はできない」という国のスタンスはもっともだし、そこについては異論はない。それが平等というものだし、借金大国の日本国から補てんするなら財源はどっから持ってくるんだよ!というのもわかる。でも事と場合によってはどうなんだろうと考えずにはいられない。
これこそ立ち位置の違いで主張が変わる典型だ。
こういう場合、引き合いに出される例が車のローンだ。新車を400万のローンで購入した翌日、事故で廃車になっても借金は残るというアレ。車が無くなってもローンは払い続けなければならない。当然だろう。
そのスタンスで見れば金額の違いだけで住宅ローンも車のローンも同じというわけだ。自己責任でローンを組んだのだから天災によって家が無くなったとしてもローンは消えない。払いなさいと。
自己破産すればいいわけじゃない。自己破産は借金がチャラになるが失うものも大きい事を認識する必要がある。
震災から5年、天災の後の人災による被害者が増えないことを祈るばかりである。
それとは別に、アベノミクス効果は現時点で一部裕福層のみに利益を享受し、私たち一般人には無縁の(というかマイナス)な状態だ。
そんな中、最近「マイナス金利の影響による、安い金利の住宅ローンが出た!今が家を建てるチャンス!」的なキャッチコピーを目にすることが増えた。
私の家に出入りしている銀行マンも増改築をすすめてくる。
いや、ほんとに借り時か?
確かに今現在、すでに高い金利で住宅ローンを借りている人が「借り換え」するのは大いにメリットがある。
契約条件に問題がなければ、借り換えは率先してやるべきだと思う。まだ数十年住宅ローンが残っている人なんて数百万単位で返済金額変わる可能性もある。
問題は新たに住宅ローンを組もうと考えている人。
景気は落ち込み、来年は消費税増税、外国人観光客が日本に多く来日しているインバウンド恩恵もすべての人に適用されるものではないし、北朝鮮あたりの動きもキナ臭い。
それこそ新築を建てた自分の土地にテポドンが落ちてくる可能性も0じゃない。
それよりも今の生活水準が10年後にも維持てきている保証なんて一つもない。それこそ高齢になってから収入が減ったら「老後破産」へ一直線だ。
こんな状況の中、新たに数千万のローンを組むのは再考する必要はあるとおもう。
他人ごとではない。怖い怖い。
しかし、住宅ローンも奨学金もそうだが、そんな名前じゃなく「住宅用借金」「学資借金」と正式名称を変更して危機感あおって欲しいよな。
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