電子書籍が認知されて、サービスも多くなってきた。
本好きの私としては実のところ、電子書籍に対して抵抗感があった。
理由としては、書籍を電子化することで「存在感が軽くなる」と言うか、その価値観が低くなるように感じたから?
うーん、ちょっと違うかな、なんとも言葉にしにくい感情なのだ。
例として挙げるならば「ラブレターを紙でもらう」か「メールでもらう」かと言えばニュアンスはわかってもらえるだろか。紙というものは物理的に存在するという理由だけで重みがある、と私は思う。
まぁ紙でもらうラブレターも中身がパソコンで打ち出したものだったらメールと変わらないだろうけど(^_^;)
物理的な書籍は手に取ることができる、読む読まないにかかわらず、いつも本棚の中でこちらが手に取るのを待っている。
過去、ずっと買いこんできた過去の書籍たちは、本棚でその存在を誇示しながら、手に取られるのを待っている。そして、その本の数は、自分の過去の歴史であり、並んでいる本を見れば、その人の趣味嗜好なども読み取れたりもする。
だが、電子書籍はどうだ、目には見えない、PCやタブレット内のフォルダにデータとしてあるだけで、そこには物理的存在はしていない。
もし、保存先のHDDやメモリが飛んだらすべて0なのだ。私はそれが怖くて、メインPC、バックアップPC、タブレットなど、同じデータを複数の媒体に保存している。これ、実際はボタン一つで全データの補完ができるようにはしているが、簡単そうに見えて、結構面倒くさい。
リアル書籍なら1冊あれば問題ないのに、などと考えていたのだ。しかし、タブレットのアプリ性能の向上や、バッテリーのもちが良くなるにつれ、電子書籍のメリットが如実に見えてきてしまった。
・夜、布団のなかでも照明なしで読める。
・複数の書籍を持ち歩いていても、実際はタブレットだけなので荷物が軽い。
・付箋機能で途中で読むのをやめても問題ない。
すでに数年前に感じていたことを、あらためて活字にしてみると、今としては当たり前の事ばかりなのだが、やはりすごく便利な事だよなぁと思う。
読みたい本が電子化されていなかった数年前
タブレットで本を読むメリットを感じた時、一番最初にあったジレンマは「読みたい本が電子化されていない」もしくは「すでに書籍でもっている本を電子書籍で買うのに抵抗がある」ということだった。
また、購入した書籍は色々と制約があり、固定のタブレットでしか読めなかったりした(当たり前だけど)
結果、自炊※するしかないという結論に至る。
(※自炊=自分で裁断、データ化する事)
気に入って購入した書籍を裁断する行為は、その当時の私にとって「踏み絵」と同じぐらい苦しくつらい行為だったが、現実は下記のような問題に直面していたのだ。
- 本棚に2列で並べられ姿がみえない書籍
- ところてん方式で本棚から押し出された平積み状態で床に重ねられた書籍
- ダンボールに詰められ部屋の隅に追いやられた書籍
- 初めて買ったと思ったのに、本棚の奥にすでに存在していた書籍(2度買い)
- 離れ離れになってしまい、続けて読む事が困難になってしまった連刊のコミック本
そんな悪循環の状況を打開するためにも電子書籍化する事にしたのだ。
まず必要なものは・裁断機と・両面スキャナーだった。
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