小学生の頃、親戚の家の近くに木工所があり、そこのおが屑置き場がカブトムシのサナギの巣になっていました。
そこから裏山に続く道があり、前日にめぼしい木にハチミツを塗って翌朝行くとカブトムシやクワガタがたむろしているという、子供にとっては夢の場所でした。
あれは小学生5年生頃の夏休み、前日ハチミツを塗った木にカブトムシがいることを期待しつつ山道に向かって足早に移動していた時です。
道路から山道に入る手前に車が4.5台置ける広さの空き地あり、その空き地を突っ切ると山道に入る近道です。いつものように空き地に入り突っ切ろうとしたとき、視界の端に何かが入りました。
ギョッとしてそちらに目を向けると、そこには一匹のヘビとそれに睨まれたカエルがいるではありませんか。
蛇とカエルはほぼ向かい合わせの状態で、蛇はカエルをにらんでいますが、カエルはどこに視点が向いているのかわかりません。その状態のまま、ときおり蛇の舌がチョロチョロと動く以外二匹とも動きが止まっています。
私は数メートル先のその異質な空間に釘付けになり、固唾をのんで成り行きを見つめていました。
それは私が二匹を見つけてすぐだったのか、数分後だったのか、数十分後だったのか、いまでは記憶も定かではありませんが、その時は突然来ました。
蛇がすっと頭を後ろに下げたかと思った瞬間、カエルの上半身は蛇の口に飲み込まれていました。カエルは逃げることもなく、蛇の動きをただ見つめていました。たぶん逃げても無駄ということを感じていたのかもしれません。
蛇は私に気が付いているようでしたが逃げるわけでもなく、顎を外した大きな口でジワリジワリとカエルを飲み込んでいきます。
それは口から2本の足を生やした異形の生物にも見えました。
ときおりピクンと足が動きますが、カエルが生きてもがいているのか、痙攣によるものなのかはわかりません。
蛇はゆっくりとカエルの全身を飲み込み終わり、胴体にさながらツチノコのような膨らみを作ったまま草藪の中に消えていきました。
そんな記憶を数十年たった今さっき、鮮明に思い出しました。
なぜかって?
先ほど書店に行って、2個買い用のデアゴスティーニ・ミレニアム・ファルコン3号を購入してきました。
こっそり部屋に入ろうとした瞬間、トイレから出てきた妻と鉢合わせしました。
そのとき私はまさにヘビに睨まれたカエルの気持ちを理解したような気がします。
妻は普段通りそのまま居間に戻り、事なきを得ましたがかなり焦りました。ハハハ
あ~。
その瞬間のカエルの気持ち、よ~く分かります。
女って隠しておきたい物自体には気が付かないくせに、こっちの表情や態度を鋭く読み取って隠し事に気付くんですよねぇ。
ホントに事なきを得ていますか?
実は勘づかれているかも・・・。
taraさん、こんにちは
なんとなく勘づいてるような気はします(^^;)
優しさから気が付かないふりをしてくれてるなら、そのままずっとそうして欲しいです。