昨日、一つ年上の知り合いが亡くなった。
彼女とは高校生の先輩後輩だったが、それほど親交はなかった。
ただ、高校時代にグループで行動した事が何度かあり、その時の彼女はとても元気で活発だったと思う。
しかし、実は小学校の時に病気が発症し、それからずっと闘病生活だったというのだ。
その彼女が亡くなった。病気のせいだと聞いた。30年以上病魔と闘った彼女の人生はどのようなものだったのだろう。
歳が近い事もあり、色々と考えさせられた。
「愛別離苦(あいべつりく)」という言葉がある、一言でいえば、いとしい人(愛)との別れ(別離)は苦しくつらい(苦)ということで、仏教に言う八苦の一つである。
八苦とは、
■生苦(しょうく):生きている事でおこる苦しみ
■老苦(ろうく):老いることへの苦しみ
■病苦(びょうく):病での苦しみ
■死苦(しく):死に対する苦しみ
■愛別離苦(あいべつりく):愛しいものと離れる苦しみ
■怨憎会苦(おんぞうえく):怨みや憎しみと出会う苦しみ
■求不得苦(ぐふとくく):求めるものが得られない苦しみ
■五蘊盛苦(ごうんじょうく):五蘊(人間の肉体と精神)が思うがままにならない苦しみ
の事をいい、四苦八苦という四字熟語の内訳である。
また、仏教における「苦」とは「苦しみ」ではなく「思うようにならない」という意味らしい。
それぞれの深い意味についてはまたの機会にするとして、この四苦八苦を見る限り、人間は生きている限り「苦」からは逃れられない。
人生の折り返し地点を過ぎたと感じている今日この頃、愛別離苦という言葉が心に残っている最近なのだが、彼女の死によって、より深く考えさせられた。
ご冥福を祈らずにはいられない。
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